金管楽器のベル・ベル管の厚さ測定
金管楽器には、トランペット、トロンボーン、ホルン、チューバ―などがあります。これらの楽器は主に真鍮やリン青銅といった銅合金で作られており、共通して管体の先端(ベル)がアサガオのように広がった形をしています。
管体(ベル管)は薄く直径も細いため、開口部付近を除きマイクロメーターやノギスでは測定できません。一方、超音波厚さ計は試験体の片側から測定できるため、このような用途に理想的です。このページでは、超音波厚さ計を用いた金管楽器の厚さ測定を紹介します。


当社の顧客である楽器メーカーから、厚さ0.2〜1mmの金管楽器の製品サンプルをいただきました。
金管楽器の管体は管壁が非常に薄く直径も細い上、先端は「アサガオ」のように広がる特殊な形状をしています。一般的なプローブでは、このような曲面に密着できず、エコーが不安定になり底部エコーを取得できない場合があります。
超音波厚さ計「PM5」とペンプローブの組み合わせで測定を行いました。ペンプローブは、その名の通り先端が細く設計されており、半径の小さい曲面や凹面にも適応可能です。さらに専用のホルダーを使用することで、測定がより安定し、正確な測定値を得ることができます。
測定結果は非常に良好で、極めて薄い0.2mmの箇所も安定して測定できました。
| 厚さ計 | プローブ | 周波数 | 種別 | その他 |
|---|---|---|---|---|
| PM5 GEN3 | V260-SM | 15MHz | 遅延材付き | ペンタイプ |


