超音波厚さ計 測定事例

銅アルミクラッド材(複合材)の厚さ測定

銅とアルミニウムのクラッド材(複合材)は、冷間圧延・熱間圧延・爆発圧着などの技術で強固に接合された新しい材料です。銅をアルミに置き換えることで、コスト削減や軽量化を実現しながら、省エネや環境負荷低減にも貢献します。そのため、電力業界をはじめとする多くの産業分野で広く採用されています。

銅とアルミニウムのクラッド材(複合板)イメージ1

銅とアルミニウムのクラッド材(複合板)イメージ2

銅アルミクラッド材は、純銅に比べて比重が小さいため、軽量化とコスト削減を同時に実現できることが大きな特長です。自動車部品、電子基板、家電製品など、多様な分野で幅広く利用されており、その応用範囲は極めて広いといえます。さらに、高い熱伝導性と優れた耐食性を兼ね備えていることから、温水ラジエーターや熱交換器においても安定した性能を発揮します。加えて、電源部やバスバーに使用することで、過熱やアークの発生を抑え、電力損失の低減にも寄与します。

クラッド材メーカーから、銅とアルミニウムのクラッド材のプレートを送付いただきました。プレートの銅層の厚さは薄いもので0.2mm、厚いもので5.0mmあります。銅の厚さを±0.02mmの精度で管理したいので、精密超音波厚さ計で対応できるか検証してほしいとのことです。

銅とアルミニウムのクラッド材のプレートサンプル

分解能が0.001mmの超音波厚さ計「PM5」と15MHzのディレイラインプローブで測定を行いました。結果は非常に満足できるものでした。クリアなエコーが表示事され、再現性が高く正確な測定値を示しました。 オプションのデュアルレイヤ―(2層測定)機能を使用し、アルミと銅の厚さを同時に測定できることも確認しました。

クラッド材の厚さ測定についてご興味があれば、お気軽にお問い合わせください。

厚さ計 プローブ 周波数 種別
PM5 GEN3 D15A6 15MHz 遅延材付き

銅とアルミニウムのクラッド材測定風景