超音波厚さ計 測定事例

GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)の厚さ測定

GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)は、軽量かつ高い機械的強度があり、さらに優れた耐食性を持ち、断熱性や耐熱性にも優れています。この為、石油・化学産業の耐食パイプラインや貯蔵タンク、中小型船舶で利用されています。
また、GFRPは製造コストが低いため、航空機などの高性能部材に使用されるCFRPに対し、一般部材で幅広く使用されています。

測定例:石油・化学産業の耐食パイプラインや貯蔵タンク

測定例:GFRP製のタンクやパイプ

超音波厚さ計は、GFRP製のタンクやパイプの厚さ測定にも使用されてます。 ハンディサイズで現場で簡単に使用できるため、製造時の品質保証に加え、供用中の減肉や層間剥離の検査にも活用されています。

ただしGFRPの厚さ測定は、層間でエコーが反射するため、底面エコーの検出が困難な難度の高い検査です。このため、「PM5 GEN3」のように波形表示機能が備わった超音波厚さ計を使用し、正しい位置・高さににゲートを設定する必要があります。

お客様から厚みの異なる複数のGFRPカットサンプルを頂きました。「PM5 Gen3」で測定したところ、いずれのサンプルも正確に測定できました。

ただし、厚さに応じた適切なプローブの選択が必要です。具体的には、GFRPの厚さが12mm未満は2.25MHzのプローブを使用し、それよりも厚みがあるものはより低周波数のプローブを使用します。

測定例:GFRPカットサンプル

厚さ計 プローブ 周波数 種別 その他
PM5 GEN3 0.5P28 0.5MHz コンタクト 厚物~超厚物
C1M13 1MHz コンタクト 厚物用
C2.25M13 2.25MHz コンタクト 薄物用

12mm未満は2.25MHzのプローブを使用

測定風景1

厚物は1MHzや0.5MHzのプローブを使用

測定風景2