ボルトホールの探傷
ボルトホール検査専用のプローブと、プローブを高速度で回転させる回転スキャナーを利用することで、ボルトホール内面のきずや割れ等の検査を行うことができます。
測定方法
渦流探傷器に、以下の値を参考にして、必要項目の設定を行います。
周波数 | ローパスフィルター | ハイパスフィルター | 感度 | 画面 | プローブ |
---|---|---|---|---|---|
2MHz | 800Hz | 200Hz | 47dB | 位相平面 | 自己比較方式 (ディファレンシャル) |
※上記値は代表的な値です。測定物の厚さ・材質等に応じて、調整してください。
ボルトホールの検査では、実際に検査するボルトホールと同じ径、同じ材質の試験片を用意する必要があります。また、プローブの径もボルトホールの径に合わせる必要があります。
まず、画面表示を位相平面とし、人口きずを加工してある試験片に、回転させたプローブを挿入して「NULL」ボタンを押します。きず信号が表示されますので、信号がY軸力に縦に表示されるよう、位相角を調整します。
次に、画面の表示を、位相平面からタイムベース(オシロスコープ)表示に変更します。タイムベース(オシロスコープ)表示は、画面の横軸がボルトホールの円周位置(0~360度)を表しており、そこに位相平面のY軸情報のみを表示させたものです。タイムベース(オシロスコープ)表示では、きずがボルトホールの円周方向のどの位置に存在するかを把握することができます。
ボルトホールスキャナープローブ
ボルトホールスキャナープローブは、航空機のボルトホール検査用のプローブです。高速でプローブを回転させる専用のスキャナーとともに使用します。非常に検出能力が高く、微細な傷の検出が可能です。
コイルタイプ | コネクタ | プローブ径 (mm) |
ワーキングレングス (mm) |
周波数 | |
---|---|---|---|---|---|
100KHz (100-500KHz) |
2MHz (1-3MHz) |
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リフレクション 自己比較方式 URB |
Fisher (4ピン) |
3.18 | 44.5 | ✔ | ✔ |
3.96 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
4.76 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
6.35 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
7.93 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
9.53 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
11.13 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
12.70 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
14.28 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
15.88 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
17.46 | 44.5 | ✔ | ✔ | ||
19.05 | 44.5 | ✔ | ✔ |