溶接部の探傷
溶接部の品質は、溶接条件や溶接工の技量により大きく左右されるため、その品質確認は非常に重要です。
溶接部の検査は非破壊検査の主要な用途で、超音波探傷をはじめ磁粉探傷、浸透探傷、放射線透過試験など様々な検査が行われています。
渦流を用いた溶接部の探傷は、塗膜を剥がすことなくきずを検出することが可能で、また比較的短時間で検査を行うことができるため、近年普及が進んでいます。
ここでは、渦流探傷による溶接部の探傷について説明します。
測定方法
渦流探傷器に、以下の値を参考にして、必要項目の設定を行います。
周波数 | ローパスフィルター | ハイパスフィルター | 画面 | プローブ |
---|---|---|---|---|
500KHz | 100Hz | 0Hz | 位相平面 | 溶接プローブ |
※上記値は代表的な値です。測定物の厚さ・材質等に応じて、調整してください。
プローブを鉄板に置きます。プローブをしっかりと固定し、「NULL」ボタンを押します。
プローブを軽く左右に動かし、リフトオフ線が座標の中心から左に移動するように、位相角を調整します。
次に、プローブで溶接部をスキャンします。クラックを見逃さないようにプローブを以下のように動かし、溶接部全体をスキャンします。
溶接検査用プローブ
溶接検査用プローブは、溶接部のクラック検出用の高性能プローブです。
溶接個所に塗装が施されていても、使用可能です。
ストレートタイプとアングルタイプの2種類を用意しています。
タイプ | 品番 | チップ半径 (mm) |
チップ幅 (mm) |
全長 (mm) |
周波数 | コネクタ |
---|---|---|---|---|---|---|
ストレート | US-2685-.125"R | 3.2 | 12.7 | 140mm | 50KHz-1MHz | Triax |
US-2685-.187"R | 4.8 | 12.7 | 140mm | 50KHz-1MHz | ||
US-2685-.250"R | 6.4 | 12.7 | 140mm | 50KHz-1MHz | ||
アングル | US-2684-.125"R | 3.2 | 12.7 | 127mm | 50KHz-1MHz | |
US-2684-.187"R | 4.8 | 12.7 | 127mm | 50KHz-1MHz | ||
US-2684-.250"R | 6.4 | 12.7 | 127mm | 50KHz-1MHz |